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テキストをパスに沿って配置(その2)

  

テキストを自由に曲げる(続き)

前の記事の『テキストをパスに沿って配置』からの続きです。 引き続き、テキストをパスに沿わせる機能の利用例について紹介します。

テキストを作成し楕円に沿って曲げてみる(続き)

では次に、カーニングを行ってみましょう。 カーニングとは文字と文字の間隔を調整することをいい、漢字以外の文字では大切になります。 文字と文字の間隔が全て同じだと美しく見えないため、文字ごとに間隔を調整します。

ただし、今回は文字と文字の間隔ではなく、1文字目の前の間隔(隙間)を調整します。 これにより、テキストの開始位置を調整します

カーニングはテキストツールでテキストを編集中でなければ実施できません。 まず、テキストツールに切り替えましょう

28. テキストツールを選択
28. テキストツールを選択

上図のように画面左部にあるツールボックスからテキストツールを選択します(またはキーボードのT(またはF8)を押します)。

では、テキストの先頭をマウスの左ボタン(マウスの左ボタン)でクリックします

29. クリック
29. クリック

上図のようにテキストの先頭をクリックします。

30. テキストが編集可能な状態になる
30. テキストが編集可能な状態になる

上図のようにテキストが編集可能な状態になります。 1文字目の前の間隔を調整しますので、テキストカーソルが先頭になければ先頭に移動してください

では、1文字目を後方(右)へずらします。 キーボードのALTキーを押しながらカーソルキーの右(→)を押してください。 キーを押している間、文字が後方へ移動します。

31. テキストの開始位置が後方に移動する
31. テキストの開始位置が後方に移動する

上図のようにテキストの開始位置が後方へ移動します。 このように、文字の表示位置は自由に調整することができます。 テキストに空白を入力して調整する必要はありません

なお、カーニングは文字ごとに行えます。 4文字目と5文字目を大きく空けるということや、8文字目を7文字目と重ねる、というような調整も行えます。

ここでは、最後の "つ" をその前の "つ" と重ねてみます。

32. 最後の "つ" を前の文字と重ねる
32. 最後の "つ" を前の文字と重ねる

上図のように最後の文字をその前の文字と重ねることができました。

  
カーニングは、テキストをパスに沿わせなくても使える機能です。 テキスト単体でも、カーニングの機能を利用することができます。

せっかく設定したカーニングですが、ここで取り消してみましょう

33. テキスト(T) -> 手動カーニングの除去(K)を実行
33. テキスト(T) -> 手動カーニングの除去(K)を実行

上図のように画面上部のプルダウンメニューの"テキスト(T)" -> "手動カーニングの除去(K)"を実行します。

34. カーニングが除去されたテキスト
34. カーニングが除去されたテキスト

上図のようにカーニングの設定が取り消され、文字と文字の間隔が初期状態に戻りました

では次に、楕円を移動させてみます。 まずは楕円のみを選択します

35. 楕円のみを選択する
35. 楕円のみを選択する

上図のように選択ツールに切り替えて楕円のみを選択しましょう。 選択されているのが楕円かどうかは、通知エリアで確認します

36. 通知エリア
36. 通知エリア

上図のように楕円のみが選択されているのがわかります。 では、楕円を移動しましょう。 楕円の境界部分をドラッグしてください。

37. 楕円の境界部分をドラッグ
37. 楕円の境界部分をドラッグ

上図のように楕円の境界部分をドラッグします。 赤色の矢印はドラッグの動きを表しています。

38. 楕円とテキストが一緒に移動する
38. 楕円とテキストが一緒に移動する

上図のように楕円が移動します。 楕円だけでなく、テキストも一緒に移動しているのがわかります。 このように、パスに沿わせたテキストは、パスと連動して移動します

では次に、テキストを移動させてみます。 テキストのみを選択してください

39. テキストのみを選択する
39. テキストのみを選択する

上図のようにテキストのみを選択します。

40. 通知エリア
40. 通知エリア

上図のように通知エリアでテキストのみが選択されているのがわかります。

では、テキストを移動させましょう。 テキストをドラッグしてください

41. テキストをドラッグ
41. テキストをドラッグ

上図のようにテキストをドラッグします。 赤色の矢印はドラッグの動きを表しています。

42. テキストのみが移動する
42. テキストのみが移動する

上図のようにテキストのみが移動します。 このように、パスに沿わせたテキストを移動させてもパスは移動しません

では続いて、楕円を変形させてみます

43. 楕円のみを選択する
43. 楕円のみを選択する

上図のように楕円のみを選択します。

では、楕円を横の広げましょう。 拡大縮小ハンドルをドラッグします。

44. 拡大縮小ハンドルをドラッグ
44. 拡大縮小ハンドルをドラッグ

上図のように拡大縮小ハンドルをドラッグします。 赤色の矢印はドラッグの動きを表しています。

45. 横に広がった楕円
45. 横に広がった楕円

上図のように楕円が横に広がり、テキストも楕円の変形に追従しています。 このように、テキストをパスから離しても連動は切れません

では次に、楕円を見えないようにします。 ストロークを削除しましょう。

46. ストロークの色の上で右クリック
46. ストロークの色の上で右クリック

上図のように画面左下の "ストローク" の右の色の部分を、マウスの右ボタン(マウス>の右ボタン)でクリックします。

47. ストロークを削除を実行
47. ストロークを削除を実行

上図のようにメニューが表示されますので、"ストロークを削除"を実行します。

48. ストロークが削除される
48. ストロークが削除される

上図のように楕円からストロークが削除されました。 フィルもストロークも削除されたため、バウンディングボックスとハンドルしか表示されていません。 これで邪魔な楕円は見えなくなりました

ではここで選択を解除してみましょう。

49. ツールコントロールの[選択オブジェクトまたはノードのすべてを選択解除]ボタンを押す
49. ツールコントロールの[選択オブジェクトまたはノードのすべてを選択解除]ボタンを押す

上図のように画面上部にあるツールコントロールの[選択オブジェクトまたはノードのすべてを選択解除]ボタン([選択オブジェクトまたはノードのすべてを選択解除]ボタン)を押します。

50. テキストのみが表示される
50. テキストのみが表示される

上図のようにテキストのみが表示されます。

最後に、見えないパスの選択方法とパスとの関連付けの解除について説明しておきます。 まずは、見えないパスを選択する方法です

51. テキストを選択する
51. テキストを選択する

上図のようにテキストを選択します。 関連付けられているパスを選択するには、まずテキストを選択する必要があります

52. 編集(E) -> クローン(N) -> オリジナルを選択(O)を実行
52. 編集(E) -> クローン(N) -> オリジナルを選択(O)を実行

上図のように画面上部のプルダウンメニューの"編集(E)" -> "クローン(N)" -> "オリジナルを選択(O)"を実行します(またはキーボードのSHIFT + Dを押します)。

53. 楕円が選択される
53. 楕円が選択される

上図のように見えない楕円が選択されます。 また、少しの間だけですが、楕円とテキストの間が破線で結ばれます

では次に、テキストとパスとの関連付けを解除する方法を説明します。

54. テキストを選択する
54. テキストを選択する

上図のようにテキストを選択します。

55. テキスト(T) -> パスからテキストを削除(R)を実行
55. テキスト(T) -> パスからテキストを削除(R)を実行

上図のように画面上部のプルダウンメニューの"テキスト(T)" -> "パスからテキストを削除(R)"を実行します。

56. テキストが元に戻る
56. テキストが元に戻る

上図のようにテキストが元に戻ります。

  
  

まとめ

テキスト編集中は、キーボードのALT + カーソルキーの左右(←→)でカーニングを調整することができます。 カーニングの設定は簡単に除去することができます。

操作/コマンド 説明
ALT + カーソルキーの左右(←→) 選択中のテキストのカーニングを調整する
(画面上部のプルダウンメニュー)
"テキスト(T)" -> "手動カーニングの除去(K)"
選択中のテキストからカーニングを除去する

テキストに関連付けられているパスは、見えなくても選択することができます。 また、パスとテキストの関連付けはいつでも削除することができます。

操作/コマンド 説明
SHIFT + D 選択中のテキストに関連付けられているパスを選択する
(画面上部のプルダウンメニュー)
"テキスト(T)" -> "パスからテキストを削除(R)"
選択中のテキストとパスの関連付けを削除する
 
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