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フィル/ストロークダイアログの詳細(その4)

  

フィル/ストロークダイアログの見かたと使い方(続き)

前の記事の『フィル/ストロークダイアログの詳細(その3)』からの続きです。 ここからは、『ストロークのスタイル』タブについて解説します

 

『ストロークのスタイル』タブではストロークの幅や線種・マーカー・角や端の形状などを細かく指定することができます

ストロークのスタイル
ストロークのスタイル

上図のように『ストロークのスタイル』タブには様々な入力項目・選択項目・ボタンが並んでいます。 以下でそれぞれについて詳しく説明します。

幅

"幅"では、ストロークの幅を設定することができます。 ストロークの幅は画面左下のスタイルインジケータからも簡単に設定できますので、ストロークの幅だけを変えるためにこのダイアログを開く機会は少ないでしょう

  
画面左下のスタイルインジケータでは、1 / 1.5 / 2 / 3 / 4 / 6 のような切りのいい幅にしか設定できません。 細かい設定をする場合はこのダイアログのお世話になることでしょう。

線種

線種
線種

"線種"では、ストロークの線種を設定することができます。 実線以外にも、豊富な種類の破線が用意されています

なお、一覧の右の数値欄はパターンのオフセットです。 パターンのオフセットは、線のパターン(図柄)の書き出しを『ずらす』ためのものです。

 

上図のようにストロークのパターンの書き出しを『ずらす』ことができます。

マーカー

マーカー
マーカー

"マーカー"では、ストロークのマーカーを設定することができます。 マーカーはパスに沿って配置することができる図形で、大小様々な矢印やハサミなどが用意されています。

なお、マーカーには始点マーカー、中間マーカー、終点マーカーがあります。 それぞれのマーカーが配置される場所は以下です。

マーカー 配置される場所
始点マーカー 最初のノード
中間マーカー 最初でも最後でもない全てのノード
終点マーカー 最後のノード
 

上図のように始点ノード・終点ノード・それ以外のノードに異なるマーカーをセットすることができます。 なお、マーカーは自分で作ることもできます

  
画面上部のプルダウンメニューの"オブジェクト(O)" -> "オブジェクトをマーカーに(M)"を実行することで、選択中のオブジェクトからマーカーを作成することができます。

角

"角"では、ストロークの角の描画方法を設定することができます。 なお、角とは始点ノードでも終点ノードでもないノードのことです(始点ノードと終点ノードの描画方法は『端』で設定します)。

ボタンは選択式であり、どれか1つしか選択することはできません。 各ボタンの意味は以下の通りです。

操作/コマンド 説明
[斜結合]ボタン 角を斜めにする
※角結合から面取り(ベベル)したような形状になる
[丸結合]ボタン 角を丸くする
[角結合]ボタン 角を鋭角にする
※角の長さが限界値を超える場合は斜結合される
※限界値は右の数値欄で指定する
※限界値はストロークの幅を基準とした数値で指定する
※限界値が 2.0 ならストロークの幅の2倍が限界という意味

角の長さ

端

"端"では、ストロークの端の描画方法を設定することができます。 つまり、始点ノードでと終点ノードのことです

ボタンは選択式であり、どれか1つしか選択することはできません。 各ボタンの意味は以下の通りです。

操作/コマンド 説明
[角]ボタン 端を真っ直ぐにする
※ノードの位置で真っ直ぐに切り詰めたように描画される
[丸]ボタン 端を丸くする
[四角]ボタン 端を真っ直ぐにする
ノードよりも先で真っ直ぐに切り詰めたように描画される
※ストロークの幅の半分だけノードより飛び出る

順番

順番
順番

"順番"では、フィル / ストローク / マーカーの描画順序、つまり、前後位置を設定することができます。 『ストロークのスタイル』タブにありますが、フィルにも関係する項目です

ボタンは選択式であり、どれか1つしか選択することはできません。 各ボタンの意味は以下の通りです。

操作/コマンド 説明
[Fill, Stroke, Markers]ボタン 下からフィル・ストローク・マーカーの順に描画する
[Stroke, Fill, Markers]ボタン 下からストローク・フィル・マーカーの順に描画する
[Fill, Markers, Stroke]ボタン 下からフィル・マーカー・ストロークの順に描画する
[Markers, Fill, Stroke]ボタン 下からマーカー・フィル・ストロークの順に描画する
[Stroke, Markers, Fill]ボタン 下からストローク・マーカー・フィルの順に描画する
[Markers, Stroke, Fill]ボタン 下からマーカー・ストローク・フィルの順に描画する
  
  

まとめ

『ストロークのスタイル』タブでは、ストロークの幅や線種、マーカー、角や端の形状、描画順序を細かく指定することができます。

線種の設定では、パターンのオフセットを変更して線のパターン(図柄)の書き出しを『ずらす』ことができます。

マーカーを設定することでストロークに図形を沿わせることができます。 両端に矢印を描いたり、ハサミが描かれたキリトリ線を作るといったことができます。 マーカーには始点マーカー、中間マーカー、終点マーカーがあり、それぞれ始点ノード・始点でも終点でもないノード・終点ノードに対応します。

角の形状は3種類から選ぶことができます。 なお、角とは始点ノードでも終点でもないノードのことです。

操作/コマンド 説明
[斜結合]ボタン 角を斜めにする
※角結合から面取り(ベベル)したような形状になる
[丸結合]ボタン 角を丸くする
[角結合]ボタン 角を鋭角にする
※角の長さが限界値を超える場合は斜結合される
※限界値は右の数値欄で指定する
※限界値はストロークの幅を基準とした数値で指定する
※限界値が 2.0 ならストロークの幅の2倍が限界という意味

角の長さ

始点ノードと終点の形状も3種類から選ぶことができます。

操作/コマンド 説明
[角]ボタン 端を真っ直ぐにする
※ノードの位置で真っ直ぐに切り詰めたように描画される
[丸]ボタン 端を丸くする
[四角]ボタン 端を真っ直ぐにする
ノードよりも先で真っ直ぐに切り詰めたように描画される
※ストロークの幅の半分だけノードより飛び出る

フィル・ストローク・マーカーの描画順序は "順序" で選ぶことができます。 各ボタンの意味は以下の通りです。

操作/コマンド 説明
[Fill, Stroke, Markers]ボタン 下からフィル・ストローク・マーカーの順に描画する
[Stroke, Fill, Markers]ボタン 下からストローク・フィル・マーカーの順に描画する
[Fill, Markers, Stroke]ボタン 下からフィル・マーカー・ストロークの順に描画する
[Markers, Fill, Stroke]ボタン 下からマーカー・フィル・ストロークの順に描画する
[Stroke, Markers, Fill]ボタン 下からストローク・マーカー・フィルの順に描画する
[Markers, Stroke, Fill]ボタン 下からマーカー・ストローク・フィルの順に描画する
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