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線を引いて新規パスを作成する(その2)

新たにパスを作成する方法(続き)

前の記事の『線を引いて新規パスを作成する』からの続きです。 この記事では、カリグラフィツールを使ってパスを新たに作成する方法について説明します。 なお、カリグラフィとは、西洋で発達した文字を美しく見せるための技法です

カリグラフィは西洋式の書道、といってもいいかも知れません。 なお、Inkscapeのカリグラフィツールには色々なペン先が用意されています。

カリグラフィツールでのパスの作成

カリグラフィツールでのパスの作成方法について説明します。 実際にカリグラフィツールでパスを作成してみましょう。

1. カリグラフィツールを選択
1. カリグラフィツールを選択

上図のように画面左部にあるツールボックスからカリグラフィツールを選択します(またはキーボードのCTRL + F6(またはC)を押します)。

では、線を引いてみましょう。 始点から終点へマウスの左ボタン(マウスの左ボ>タン)でドラッグします。

  
カリグラフィツールでは、線はドラッグでしか引くことができません。 クリック操作では何も起こりません。

なお、ドラッグを終えると操作が確定しますので、Enterキーを押して確定するというような操作は不要です

2. 描きたい形状にドラッグ
2. 描きたい形状にドラッグ

上図のように描きたい形状にドラッグします。 赤色の矢印はドラッグの動きを表しています。

3. マウスカーソルの動きに沿った線が引かれる
3. マウスカーソルの動きに沿った線が引かれる

上図のようにマウスカーソルの動きに沿った線が引かれます。 ペンタブレットやタブレットPCのようにペン入力できるならキレイ線を引けますが、マウス操作ではこのようにブレて蛇行した線になります。

なお、引かれた線は実は閉じたパスです。 大事なことなのでもう一度言いますが、カリグラフィツールで描かれる線は閉じたパスです。 鉛筆ツールやペンツールで描かれる線は開いたパスであり、フィルは持ちません。 一方、カリグラフィツールで描かれる線は、フィルとストロークを持つ図形です。

  
SHIFTキーを押しながらドラッグすることで既存のパスに追加で線を引くことができます。 つまり、サブパスが作成されます。

では次に、線引き中にペン幅を変更してみます。 マウスの左ボタン(マウスの左ボ>タン)でドラッグしている最中にキーボードのカーソルキーの右(→)を押し続けます。

4. カーソルキーの右(→)を押し続けながらドラッグ
4. カーソルキーの右(→)を押し続けながらドラッグ

上図のようにカーソルキーの右(→)を押し続けながらドラッグします。 赤色の矢印はドラッグの動きを表しています。

5. 終点に向かって太くなるように線が引かれる
5. 終点に向かって太くなるように線が引かれる

上図のように終点に向かって太くなるように線が引かれます。 線引き中にキーボードのカーソルキーの右(→)を押すとペン幅が太く、カーソルキーの左(←)を押すとペン幅が細くなります

なお、現在のペン幅は画面上部のツールコントロールで確認および調整することができます

6. ツールコントロールの幅
6. ツールコントロールの幅

上図のようにツールコントロールの "幅" でペン幅を指定することができます。 なお、HOMEキーを押すと最小のペン幅に、ENDキーを押すと最大のペン幅になります。 また、ALT + Xキーを押すことで、線引き中にツールコントロールの幅を入力できるようになります(入力後はEnterキーで確定する)。

  
線引き中にキーボードのカーソルキーの上下(↑↓)を押すとペンの角度が変わります。 つまり、ペン先が回転します。
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カリグラフィツールのその他の機能

カリグラフィツールに関してまだ説明できていない機能がありますので、ここで紹介しておきます。 ハッチングと減算の機能です

ハッチング

ハッチングとは絵画などで用いられる描画技法の1つで、複数の平行な線を描き込むことをいいます。 複数の平行な線を描き込むことにより、1色だけで濃淡や立体感を表現することができます。 身近なところでは、紙幣の肖像にハッチングが用いられています。

Inkscapeのカリグラフィツールにはハッチングの機能があり、ペン先を他の線に沿わせることができます。 それにより、平行な線を簡単に描くことができるというわけです。

では実際にハッチングの機能を利用してみましょう。 まずは、元になる図形が必要です。

1. 星形のシェイプを作成する
1. 星形のシェイプを作成する

上図のように星形のシェイプを作成します。

では、この星形のシェイプを選択しましょう。 ペン先を沿わせるには、沿わせる先を選択しておく必要があります

2. 星形のシェイプを選択する
2. 星形のシェイプを選択する

上図のように星形のシェイプを選択ツールで選択します。 では、この星形のシェイプに沿って線を引きましょう

3. カリグラフィツールを選択
3. カリグラフィツールを選択

上図のように画面左部にあるツールボックスからカリグラフィツールを選択します(またはキーボードのCTRL + F6(またはC)を押します)。

続いて、沿わせる先とペン先との距離を決めます。 線を引く前に、まず距離を決める必要があるということです

キーボードのCTRLキーを押し、そのまま押し続けてください

4. 円が表示される
4. 円が表示される

上図のように円が表示されます。 この円はCTRLキーが押されている間だけ表示されるもので、ペン先を中心に円が描かれます。 また、円周が触れている線が沿わせる先の線です。

つまり、円の中心にペン先があり、円の半径が沿わせる先との距離だということです。 マウスカーソルを動かして距離を調整してください。

では、線を引いてみましょう。 CTRLキーは押したまま離さずに、始点から終点へマウスの左ボタン(マウスの左ボ>タン)でドラッグします。

5. CTRLキーは離さずにドラッグ
5. CTRLキーは離さずにドラッグ

上図のようにCTRLキーは離さずにドラッグします。 赤色の矢印はドラッグの動きを表しています。

6. 星形のシェイプに沿って線が引かれる
6. 星形のシェイプに沿って線が引かれる

上図のように星形のシェイプに沿って線が引かれます。 このように、ハッチングの機能を利用することで、平行な線を簡単に引くことができます。

別の表現をするなら『ハッチングはペン先の吸い寄せの機能』と言えるかも知れません。

減算

続いて、減算の機能です。 線を引くのではなく、消しゴムのように既存のパスを削り取るような機能です

では減算してみましょう。 まずは、元になる図形を用意します。

1. 星形のシェイプを作成する
1. 星形のシェイプを作成する

上図のように星形のシェイプを作成します。

次に、この星形のシェイプを選択しましょう。 選択していなければ減算の対象にはなりません

2. 星形のシェイプを選択する
2. 星形のシェイプを選択する

上図のように星形のシェイプを選択ツールで選択します。 続いて、カリグラフィツールに切り替えます。

3. カリグラフィツールを選択
3. カリグラフィツールを選択

上図のように画面左部にあるツールボックスからカリグラフィツールを選択します(またはキーボードのCTRL + F6(またはC)を押します)。

では、実際に減算してみましょう。 ALTキーを押しながらマウスの左ボタン(マウスの左ボ>タン)でドラッグします。

4. ALTキーを押しながらドラッグ
4. ALTキーを押しながらドラッグ

上図のようにALTキーを押しながらドラッグします。 赤色の矢印はドラッグの動きを表しています。

5. 星形のシェイプから減算される
5. 星形のシェイプから減算される

上図のように星形のシェイプから、マウスカーソルに沿った形状が減算されます。 なお、この段階で星形はシェイプではなくパスに変換されています

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では、長くなりましたので、ここで一区切りします。 続きは次の記事を参照ください

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まとめ

カリグラフィツールではドラッグすることでフリーハンド線を引くことができます。 実際は線ではなく線の形状をしたパスが作成されます。 なお、クリックでは何も起こりません。

カリグラフィツールで線引き中に、CTRLキーを押すことでハッチングが有効になり、平行な線を引きやすくなります。 同様に線引き中にALTキーを押すことで、既存のパスから減算することができます。

操作/コマンド 説明
[カリグラフィツール]ボタン
(または)
CTRL + F6
(または)
C
カリグラフィツールを選択する
(カリグラフィツール選択中)
マウスの左ボタン(マウスの左ボタン)のドラッグ
フリーハンド線を引く
※線の形状のパスが作成される
(カリグラフィツール選択中)
CTRL + マウスの左ボタン(マウスの左ボタン)のドラッグ
ハッチイングが有効な状態でフリーハンド線を引く
※線の形状のパスが作成される
(カリグラフィツール選択中)
ALT + マウスの左ボタン(マウスの左ボタン)のドラッグ
フリーハンド線を既存のパスから減算する
※線の形状のパスで減算される
(線引き中に)
カーソルキーの左右(←→)
ペン幅を細く・太くする
(線引き中に)
HOMEキー
ペン幅を最小幅にする
(線引き中に)
ENDキー
ペン幅を最大幅にする
(線引き中に)
カーソルキーの上下(↑↓)
ペン先を回転する
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